にいがた版 10月1週号

農業共済新聞にいがた版

ドローンで圃場を空撮
葉色、茎数を正確に把握

ファームアイ株式会社 大阪市

農作業の低コスト化・省力化を目指す先進技術が次々に登場し注目されている中、「ファームアイ株式会社」(大阪市)は、圃場状態を「見える化」できるリモートセンシング(遠隔計測)技術を開発した。昨年は、県内36経営体、約280㌶でリモートセンシングを実施。圃場の生育状況と改善が必要な箇所を具体的に診断できるため、今までの無駄な資材使用や作業時間の削減が期待できる。

(10-1)トップ「デスク」2

地図に連動させ、生育状況を可視化

(10-1)トップ「デスク」1

NDVIカメラを搭載したドローン

ヤンマー株式会社とコニカミノルタ株式会社の合弁会社であるファームアイは、2017年10月に設立。ヤンマーの「農機開発技術、営農支援」、コニカミノルタの「センシングと画像処理技術」という2社の強みを生かし、同技術を推進している。
コニカミノルタ開発の「NDVI(葉色から植生の活性度を示すもの)カメラ」を小型無人航空機(ドローン)につけ、上空30㍍から水稲圃場を撮影することで、圃場マップを作成し、作物の生育状況を把握。炎天下の中、圃場内で葉色などを測定する必要がなく、30㌃をたった1分で計測できる、省力的な作業だ。
葉色と同時に植被率から「茎数」も把握可能で、葉色と茎数の積により「窒素吸収量」のデータが作成される。空撮のNDVI値と実測のSPAD値とは高相関がとれており、正確なデータを提供している。
空撮によって作成された圃場マップからは、葉色状態を色によって確認できる。赤に近いほど葉色が濃く、青に近いほど葉色が薄いことを示している。
これまで、このようなデータの計測は、時間帯や天候に左右されやすく、正確に把握することが難しかったが、ファームアイ独自の「太陽光補正技術」は、時間帯にも天候にも左右されない安定した画像解析が可能だ。データを蓄積、比較し、経年の改善効果を見ることもできる。
同技術は、ファームアイのオペレーターが現地に赴き、ドローンを操縦して作業を請け負いで行う。料金は10㌶で1回15万円、10㌶以上では10㌃当たり1500円の追加料金となる。
現在、リモートセンシング調査で得たデータを無人ヘリに取り付けた可変散布機に落とし込み、上空からGPSを連動させ、可変施肥・可変追肥を可能にする技術の実証中だ。
ファームアイの山村知之アシスタントマネジャーは「今後は、可変施肥・可変追肥技術を確立し、無駄な資材使用や作業時間を削減することで、日本農業の発展に貢献したいです」と話す。