にいがた版 3月3週号

農業共済新聞にいがた版

産地の生き残りへサポート
農家と実需者をつなぐ

㈱想樹 三条市

県産農産物や加工品の販売を行っている三条市大島の「株式会社想樹」。三条地域の果物の生産・販売に携わる4人で構成する同社は、農家と取引先の間を取り持つ商社の役割も担っている。この仕組みを取り入れたことにより、農家の要望を売り場に反映させやすくなっただけでなく、取引先のニーズも農家にフィードバックすることが可能となった。

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果樹の栽培をしながら、商社の経営もしている土田さん

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想樹の役員

「県内の農家は今、重大な転換期を迎えています。人口が減少して米価も下落する中、新潟という産地が生き残っていくためには、農家同士で協力していくしかないと思いました」と真剣なまなざしで話す土田広樹さん(43)。同社の代表取締役を務めており、自身も三条市井戸場でナシを栽培する果樹農家だ。
「三条果樹専門家集団」を前身として2018年3月に設立した同社では、土田さんの他、役員3人で県産農産物の販路の拡大に取り組んでいる。
「農家組合のような組織が商社として、販売に取り組んでいます」と土田さん。同社が商社となって複数の農家と直接契約を結ぶことで、販売数量が確保できる上、販売先が多岐にわたっても、出荷作業の煩雑さが軽減できるというメリットがある。
実際に栽培に携わっている農家が農産物をPRすることができるため、バイヤーの心に響きやすく、より効果的な営業活動を可能にしている。同社は新潟市や首都圏の商談会に参加している他、昨年1月にはシンガポールなど、海外の展示会にも出展を始めた。
土田さんは、23年前から農業に携わっており、災害や市場価値の変動による経営の危機を何度も経験してきた。経営を安定させるため、県外の物産展やネット販売にも取り組んできたが、県産の農産物の知名度は全国的に低いことを思い知り、同社を設立した。
「地域の農業が生き残っていくためには、農家同士が連携し、高め合っていくことが不可欠です。世界で通用する農業にするため、成長できる場をつくっていきたいですね」と土田さんは力強く話す。
▽ホームページアドレス=http://www.soju.jp/
(今美里)