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自社産米を非常食に委託加工(2025年9月4週号)

「新潟ごはんは、水を入れて5分で食べられます」と神田さん

 阿賀町の「一般財団法人三川農業振興公社(二瓶光秋理事長、75歳)」で働き、32年目となりました。元々、阿賀町地域の農協に勤めていましたが、公社が設立された年に転職しました。

 現在、当公社では水稲「コシヒカリ」約26㌶を主に、もち米「こがねもち」や酒造好適米「五百万石」、ソバなどを栽培しています。もち米に関しては、6次産業化に取り組んでいて、切り餅やおこわなどに加工し、主に直売所や個人消費者に販売しています。

 2009年には、株式会社永谷園フーズ(当時、株式会社サンフレックス永谷園)から「フリーズドライ米に使用するお米を提供いただくと、委託加工が可能」との話をいただき、防災食「新潟ごはん」が開発されました。

 このごはんはフリーズドライ米で、災害直後のガスや水道、電気などのライフラインが整っていない状況でも食べることができ、被災地での需要が多くありました。

 阿賀町では、高齢化が進んでいて、水田を当公社に委託する農家も多いです。また、中山間地域ということもあり、獣害対策が欠かせません。主に電気柵で獣害対策を行っていますが、広い面積に電気柵を張るのは一苦労です。さらに、近年は異常なほどの暑さが続き、県全体で米の品質低下が目立っています。

 当公社は、21年から収入保険に加入しています。高齢化、獣害対策、高温対策と懸念点が多いです。収入保険でさまざまなリスクに備えて、それらの影響を最小限に抑えたいです。

 ▽かんだ・きよたか▽70歳▽一般財団法人三川農業振興公社事務局長▽公社の経営規模は水稲39.8㌶▽公社が園芸施設共済にハウス17棟と、収入保険に加入

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