SNSや対面販売で魅力発信/子供が憧れる農業に/新潟県上越市・松本伊代さん(2026年8月2週号)
上越市有田地区の松本伊代さん(40)はハウス2.6㌃と露地30㌃で年間約40品目の野菜を少量で栽培している。農業のイメージとブランド力のアップを図るため、交流サイト(SNS)を積極的に活用し、ショッピングモールなどで開催されるイベントでの対面販売や、地元菓子店と野菜を使ったコラボ商品の開発などを展開している。
「エダマメの『神風香(かみふうか)』は香り高く強い風味が特徴の極早生品種です。市内の『土肥(どひ)菓子店』さんとコラボした『ずんだおはぎ』は神風香の特徴が感じられ、豊かな風味を楽しむことができます」と松本さん。
ハウスで栽培された神風香を手作業で収穫して莢(さや)をもぎ取り、同菓子店へすぐに持ち込む。ゆでた後、薄皮を丁寧に取ってからペースト状にし、白あんと混ぜ合わせてうぐいす色のずんだあんが完成する。6月下旬に開催されたイベントでは、2日間で500個のおはぎが完売した。
野菜の販売にも工夫を凝らし、エダマメは莢をもぐところから楽しんでもらいたいという思いから、枝付きのまま販売する。手間がかかるという意見もあるが、懐かしいという声も。SNSを見てファンになった消費者から納得して購入してもらえることが増えているという。「『松本伊代』という名前は旧姓なのですが、名前もPRにつながっています」と笑顔で話す。

福島県で生まれ育った松本さんは非農家出身だが、以前から国際貢献のため日本の農業技術を海外に伝えたいという思いがあり、まずは宮城県立農業短期大学を卒業。その後、新潟県上越市で親戚が代表を務める農業法人に就職し、現在は野菜農家として独立して6年目となる。
「『食べることは生きる上での基本』という気付きから農業の道に進みました」と松本さん。「今は国内で農業に貢献できることや、子供が2人いることから、食育や子供たちが農業に触れることで、農家に憧れるような仕組みをSNSを通してつくっていきたいです」と意気込む。


