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理想の豆腐を追求/国産材料を厳選 フクユタカ使用/新潟県小千谷市・とうふ工房豆ノ助(2026年5月1週号)

 小千谷市の「とうふ工房 豆ノ助」では、坂本慎治さん(47)と妻の香奈子さん(42)が国産の材料だけで作る豆腐を製造し販売している。その品質が評価を受け、昨年、日本豆腐マイスター協会が選出する「ニッポン豆腐百選2025」に選ばれたほか「2025年日本国際博覧会」でも評価が高かった。

「鍋に入れるほか、焼いてもそのまま食べてもおいしいですよ」と坂本さん夫妻

○海洋深層水から作ったにがりで

 慎治さんは元々農業ビジネスに興味があり、小千谷市地域おこし協力隊として同市に移住。同じ時期に協力隊で隣の地区を担当していた香奈子さんと結婚し、任期満了後について検討していたところ、担当する真人地域で作られている「真人とうふ」が後継者不在で廃業する話を聞いた。「それならば自分が」と、後継者として手を挙げたという。
 慎治さんは「真人健康食品生産組合」の建物や機械設備をそのまま譲り受け、2015年に同店を開店した。


 原材料は全て国産品を使用。豆腐は「毎日食べる物」と考え、厳選した原材料と製法で製造する。大豆には豆腐への加工適性に優れ、芳醇(ほうじゅん)な香りの「フクユタカ」を使う。高知県室戸沖の海洋深層水から作ったにがりを使用。雑味がなく、澄んだ味わいが特徴だ。

ニッポン豆腐百選に選出された「もめん」(手前)と、もめんを使用した
「生揚げ」(右奥)と「がんも」


 豆腐は大豆と水、にがりだけのシンプルな材料で作られるため、火や水の加減、気温などささいな条件の違いで仕上がりが左右される。仕上がりを安定させるため、消泡剤やにがり以外の凝固剤が使われる場合もあるが、同店では一切使っていない。そのため、同じ品質の生産が非常に難しく、20分後に作った豆腐でも違いが出るという。
 「難しいからこそ、挑戦し続けられる」と慎治さん。看板商品の「もめん」は、木綿ながらも軟らかく、甘みと香りが強いのが特徴だ。シンプルな材料から離乳食としても好まれているという。


 安全・安心な国産の材料を使用し「常に理想とする豆腐を作れるよう、試行錯誤していきます」と慎治さんは意気込む。

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