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にいがた版 5月2週号

福島への思い胸に

胎内市 ㈱ふるさと福島 泉田 昭社長

東日本大震災後、福島県からの避難者と共に、2013年6月に「株式会社ふるさと福島」(胎内市中条)を設立した泉田昭社長(67)。桑の葉の生産、加工を中心に、野菜の生産や農家レストランの経営など、幅広い事業で活躍している。

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桑茶と「おつまみ切干大根『イカサマ大根』」を手に泉田
社長。左にあるのは桑茶うどんと桑茶かすてら

 

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泉田社長(中央)と一緒に、ふるさと福島の従業員
の皆さん

 

泉田社長は福島県南相馬市の出身で、同県では水稲や野菜の栽培を行っていた。以前から桑の栄養価に着目し、桑の加工を手掛けようと準備していたところ、東日本大震災が発生。新潟県内の避難先を転々とした後、胎内市に落ち着いた。
「偶然立ち寄った村上市朝日地区の道の駅で、桑の葉の加工品を見つけました。それを頼りに、桑を生産している農家から葉を購入し、念願の桑加工を始めることができました」と泉田社長。現在、胎内市で約40㌃の桑を栽培している。
畑から収穫してきた桑の葉は、事務所に併設する作業場に運び、蒸した後、乾燥してから製粉。製粉した桑は桑茶として販売する他、外部業者に委託し、うどんや焼き菓子などにも加工している。今後、雪蔵で寝かせた桑を使用した桑茶を作りたいと考えている泉田社長。
「蒸した桑の葉を雪蔵で寝かせたところ、甘味が増したんです。福島はそれほど雪が積もらないので、雪蔵というのはとても新鮮でした。オリジナルの桑茶ができるのが楽しみです」と期待を寄せる。現在、試験的に小千谷市の雪蔵を使用して桑茶の貯蔵を行っている。
また、同社は、桑の他に30種類ほどの野菜も作付けしており、収穫した野菜は同社が経営する農家レストランで使用。12年からは栽培したダイコンを、南相馬市と胎内市内の学校や社会福祉協議会に無償提供している。
「元々、私の住んでいた地域はダイコンの産地でした。そのときの栽培技術を生かし、少しでも南相馬市の支援と、胎内市へお礼ができればとの思いで始めました」と泉田社長は笑顔で話す。
「会社を一緒に立ち上げた避難者も、今はそれぞれ別の道に進みました。震災から立ち上がる場を提供できて良かったと思います。これからも前を向いて一生懸命頑張りたいです」と意欲的だ。
商品は道の駅やふるさと村など県内約60カ所で購入できる他、インターネットからも購入可能(「あいの桑茶」で検索)。
(船山千恵)

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