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にいがた版 2016年9月2週号

アスパラガス
独自の工夫を次々

㈱蛇場農産

建設業の経験を生かして建てた独自のハウスで、良質なアスパラガスを生産している五泉市笹野町の伊藤長義さん(67)。長年、建設会社の社長を務めていたが、経営を長男に任せたのを機に、以前から魅力を感じていた農業に本格的参入。2012年、「㈱蛇場(じゃば)農産」を立ち上げた。

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アスパラガスのハウスの前で伊藤さん

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ハウスの説明をする伊藤さん

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昨年新築した「蛇場農産直売所」

伊藤さんは、アスパラガス20㌃の他、水稲37㌶、トマト4棟、トウモロコシ・カリフラワーなど70㌃を家族3人と従業員10人で栽培している。
8年前に栽培を始めたアスパラガスは、作業しやすく、良質なものができるようにと独自のハウスを建てた。アスパラガスのハウスの高さは、通常120㌢だが、作業がしやすいようにと170㌢に設定。灌水(かんすい)は、水が全体に行き渡るようにするため、地面に灌水チューブを設置した。中段に消雪用のノズルを取り付け、水を噴霧できるように工夫するなど、伊藤さんの建設業の技術が数多く生かされている特別なハウスだ。
太くて真っすぐな柔らかいアスパラガスに育てるため、土には、水はけが良い信濃川の砂に牛ふんのもみ殻堆肥を混ぜて使用。親芽は伊藤さん自らが選定を行い、温度管理にも細心の注意を図る。収穫の際は、良質なアスパラガスだけを選び抜き、4月下旬から10月初旬ごろまでの間、蛇場農産直売所や近隣の各市場へ出荷する。
伊藤さんは、時代に適応した農地利用を考え、常に先を見通しながら行動しており、「これから高齢化などにより、離農する人がさらに増えると思います。それに伴い、委託される農地も増えてくると思うので、100㌶くらいまでは、受け入れできるような体制を整えたいです」と将来を見据える。このため、今後、野菜の専門技術を持つ従業員を雇用し、一層、野菜栽培に力を入れていきたいという。
「うちの野菜は、味が良く、高品質で安心だと消費者に信頼して買ってもらえるような農産物を作っていきたいです。時代に合わせた農業経営を取り入れ、これからも努力していきます」と笑顔で抱負を話す。
(池端富美代)

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