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にいがた版 1月1週号

ここがいいね!を移住者に聞きました
新潟の魅力再発見!

離農や高齢化により農家数は年々減少していますが、2015(平成27)年の県内新規就農者数は285人と過去最多を記録しました。全国でも「農業をやりたい」と田舎に移住する人が増えています。そんな中、県外から縁あって新潟に移住し、就農した人のきっかけや意気込みを紹介します。

川瀬量哉(かわせかずや)さん(42) 岐阜県出身
▽2011年5月移住
▽新潟市南区新飯田
▽ブドウ、イチジク、ナシを約1㌶栽培

(1-1)新年号「果樹農家川瀬さん」

川瀬量哉さん 新潟市へ移住

Q 新潟に来たきっかけは?
元々植物に興味があり、九州の大学の農学部に進学しました。卒業後は10年間、名古屋で会社勤めをしていましたが、「いつかは農業がしたい」という強い思いを持っていました。妻の理解もあり、働きながら就農に向けてのセミナーへ積極的に参加しました。農業をやるなら自分の出身地の岐阜か、妻の出身地の新潟でと考え、新潟県の地域振興局に相談したところ、熱心に対応していただき、新潟での就農を決めました。
Q 就農するまでに苦労したことは?
県や市、指導農業士の方に新潟市南区の果樹農家を紹介してもらい、2011年の5月に研修を開始しました。研修を受けながら農地を探していましたが、なかなか見つからず苦労しました。研修中に長男が産まれ、農地が見つからなかったらどうしようかと思いました。秋に運よく南区新飯田の農地を紹介してもらうことができ、翌年の4月に就農しました。非農家だった自分が就農できたのは、周囲の助けがあったからです。人とのつながりの大切さを実感しました。後押ししてくれた妻にも感謝しています。
Q なぜ、果樹農家になろうと思ったのですか?
妻の地元から送られてくる新潟のブドウや「ル レクチエ」のおいしさに引かれたからです。自分が育てた果物をお客さんに「おいしい」と喜んで食べてもらえたらどんなに幸せだろうと思って。
Q ここで生活してみての感想は?
とにかく食べ物がおいしいです。特に米、果物、野菜ですね。新潟は住みやすく、地域の人もとても優しくしてくれます。でも、冬だけはまだ慣れませんね。雪はもちろんですが、朝は外が暗いことが多く、早く春にならないかなと。春になったらまた忙しくなってしまうんですけどね(笑)。
Q 実際に栽培してみてどうですか?
最初の頃は収入がないため、アルバイトをしながら生活していました。就農して5年目になりますが、周りの方の支えがあり、ようやく生活できるようになってきました。大変なこともありますが、就農して本当に良かったと感じています。
Q 今後の目標は?
まだ、樹(き)が大きくなっていないので、これからもっと生産量を増やしていきたいです。昨年の8月に娘が産まれ、家がにぎやかになりました。子供の成長と共に農園も成長させていきたいですね。

 

大平理恵(おおだいらりえ)さん(23) 青森県出身
西川美里(にしかわみさと)さん(22) 兵庫県出身
▽2016年4月移住
▽十日町市室野
▽水稲5.4㌶を栽培

(1-1)新年号「サッカー」

大平理恵さん㊨、西川美里さん㊧
十日町市へ移住

Q 新潟に来たきっかけは?
大平さん:農業をしながらサッカーができる農業実業団サッカーチームが発足するという話を聞いたからです。
西川さん:大好きなサッカーをしたいという気持ちで来ました。昨年の4月に2人で一緒に移住してきました。
Q 就農や移住に対して家族の反応は?
大平さん:実家も農業をしているので「農業するなら家に戻ってきたら?」と家族から言われましたが、「サッカーをしたい」という気持ちを理解して、応援してくれています。
西川さん:実家から遠く離れて暮らしながら、農業をやることになり、家族は心配だったと思います。ですが、「自分がやりたいことをやりなさい」と応援してくれました。
Q 新潟で生活してみてどうですか?
大平さん:地域に同年代の人が少ないので、初めは少しさみしかったです。でも、周りのお年寄りが皆とても優しくしてくれるので、今では友達です。お茶会に誘われたりします(笑)。
西川さん:エンドレスお茶会です。もう話し始めると止まらなくて(笑)。でもすごく楽しいので、人に恵まれてるなぁと思います。
Q 実際に農業をしてみて思ったことは?
大平さん:ハプニングの連続でした。棚田で栽培しているのですが、稲刈りの時は、水がうまく抜けなかったり、ぬかるんだ田んぼでとても苦労しました。
西川さん:収穫した米を食べた人から「おいしかった」と言ってもらえて、作って良かったなと思いました。
Q ここに来て良かったことは?
大平さん:多くの人が米だけでなく、自分の畑で取れた野菜を食べたり、春は山菜、秋はキノコなど自然と共生しているのがすごく良いと思っています。
西川さん:人が温かいです。外を歩いているだけで、地元の人がよく話しかけてくれます。「野菜持っていけ」とか「家に上がっていけ」とか、気軽に声をかけてくれるのがうれしいです。何か頼みごとをしに行ったら、お茶を飲んでいかなきゃ叱られちゃうくらい(笑)。
Q 今後の目標は?
大平さん:まずはしっかりと農業について勉強することです。今後、酒米も栽培できたらいいなと思っています。農業実業団サッカーチームは、立ち上げたばかりなので、まだ選手が2人しかいません。サッカーの試合ができるくらいの仲間を集めたいです。
西川さん:ここは人が温かいし、とても住みやすいです。おいしいお米を作りながら楽しいサッカーができるので、興味のある人はぜひ入団してください。

 

鴫谷幸彦(しぎたにさちひこ)さん(39) 千葉県出身 ▽2012年5月移住
玉実(たまみ)さん(33) 兵庫県出身 ▽2015年2月移住
▽上越市吉川区石谷
▽水稲1㌶、野菜50㌃、大豆・ソバ10㌃を栽培

(1-1)新年号「鴫谷さん」

鴫谷幸彦さん、玉実さん
上越市へ移住

Q 新潟に来たきっかけは?
幸彦さん:移住する前は、東京の出版社に勤めていました。忙しくて不規則な生活が続いていた時、東日本大震災が発生し、自分を見つめ直すきっかけとなりました。子供の頃、祖父母の家の畑を手伝って感じた「農業をやりたい」という気持ちを思い出しました。そんな時、この集落の先輩移住者である天明伸浩さんが書いた「転身!リアル農家」という本に出合い、「山奥で農業をしながら暮らすことは、大変なことも多いが、工夫して楽しく暮らしている」と書かれていて、とても引かれました。在職中に天明さんに会いに行き、いろいろな話を聞き、集落の人も紹介してもらいました。天明さんに「ちょうど空き家が出たので、移住するなら今だよ」と言われ、決断しました。
Q 二人の出会いは?
幸彦さん:妻も元々同じ職場で働いていましたが、あまり接点はありませんでした。私が新潟に移住してからSNSで「ブナの森の中で用水を引く」というボランティアを募ったところ、彼女が来てくれたんです。
玉実さん:「ブナの森」というワードに引かれて(笑)。
幸彦さん:その後も度々来てくれて、仲良くなって結婚しました。結婚式は30年ほど前、廃校になった小学校の体育館で挙げました。両親や友人の他、地域の人を招待しました。集落に40年以上お嫁さんが来ていなかったということで、集落を挙げて祝福してくれました。
Q 両親からの反対はなかった?
幸彦さん:賛成してくれました。両親もこっちの暮らしに憧れて、長岡市小国地区に古民家を買いました。千葉と半々くらいで生活していて、忙しい毎日を送っています。
玉実さん:両親からは「面白そうだね」と言われ、反対はありませんでした。たまに遊びに来たり、農作業の手伝いに来てもらったりしているうちに、こっちの生活が気に入ったみたいで、私の両親も昨年、上越市内に移住してきたんです。家族みんなで新潟に来ちゃいました。
Q ここに来て良かったことは?
幸彦さん:冬が雪で覆われる分、春が来ることの喜びを存分に感じられることですね。春は土の匂いがしてきて、晴れたときは、景色もキラキラです。雪のおかげで水が豊富でおいしい米も野菜も取れます。
玉実さん:冬の間、「体が痛くて動けない」と言っていたお年寄りたちも、春になると、山菜を取りに崖を登り始めたり(笑)。ここでは、人が季節に合わせて動いています。農作業が始まってから、雪が降るまで休みなしに働き、冬はのびのびする生活が魅力です。秋までに保存食を必死に作って、なんとか冬を越える。保存食作りの知恵と技があって、すごく勉強になります。
Q 今後の目標は?
玉実さん:家の野菜を切らすことなく、上手に作っていきたいですね。漬物や笹(ささ)団子作りも学んでいきたいと思っています。
幸彦さん:基本的なことができていないので、まずはしっかりと米を作ることです。農作業も段取り良くできたらなと。早く一人前になって認めてもらいたいです。集落の人が当たり前にやっていることをできるようになりたいですね。

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