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にいがた版 2017年8月4週号

瓶や菌床の空気穴に工夫
培養期間を短縮

上村政樹さん 南魚沼市

父親から受け継いだキノコ栽培を始めて約30年になる南魚沼市枝吉の上村政樹さん(53)。栽培方法に工夫を重ね、効率化と増産に力を入れている。

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エノキタケ栽培に情熱を燃やす上村さん

 

 

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菌床に空気穴を5カ所開ける

上村さんは、キノコの中でもエノキタケを中心に栽培しており、保有している瓶の数は約16万本。年間約300㌧のエノキタケを出荷している。1回に約7千本、週3回仕込み作業を行う。
年間の出荷量を増やすため、昨年から瓶の口経の直径を6.5㌢から7.5㌢に拡大。菌床の空気穴は今まで中心に1カ所だったが、専用の設備を導入して、中心とその周りの5カ所に増やした。
菌床内の空気が循環することで、培養期間を短縮。今までは約30日かかっていたものが約23日で培養できるようになり、仕込みから出荷までの回数も6回転に増えた。これから6月下旬に仕込んだエノキタケが収穫を迎える。
「エノキタケの生育にも良い影響を与え、成長が早くなりました」と自信を見せる上村さん。温度・湿度の管理に特に気を配っていることもあり、以前は瓶1本当たりのエノキタケの収量が平均約280㌘だったが、約320㌘に増やすことに成功した。
現在、JAのきのこ部会の女性部を中心に、エノキタケを乾燥させて粉末にし、料理の調味料として商品にできないかと試行錯誤を重ねている最中だ。
「今年、息子が帰ってくる予定なので、増築してさらなる増産を考えています。現在、エノキは価格が低く、生産者の望むような価格ではありません。需要を増やし、価格が上がっていくといいですね」と期待を寄せる。
(滝沢理)

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