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にいがた版 2017年9月2週号

良質な牛乳届けたい
2代で育むガンジー牛

加勢牧場 加勢勉さん、健吾さん親子 長岡市

希少種のガンジー牛を長岡市和島地区の加勢牧場で飼育している加勢勉さん(64)と健吾さん(32)親子。「道の駅 良寛の里わしま」や今年の4月、刈羽村にオープンした飲食複合店「至福の時間」内の「ガンジージェラート みちる」で、ガンジー牛乳をはじめ、ガンジー牛乳を使用したソフトクリームやジェラートを販売。濃厚な味わいと、スッキリした後味で幅広い年齢層から好評を得ている。

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牛舎で健吾さん㊧と勉さん、ガンジー牛

 

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飲食複合店「至福の時間」

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ガンジー牛乳を使用したジェラート

ガンジー牛は、一般的な乳牛のホルスタインに比べて、搾れる牛乳の量は約半分と少ない。しかし、栄養価が高く欧米では「ゴールデンミルク」や「貴族の牛乳」と呼ばれているほど貴重だ。
加勢牧場は、勉さんが高校時代に北海道の酪農家の下で研修を行い、牧場生活に感銘を受けたことが誕生のきっかけとなった。
1972年にホルスタインの子牛1頭の飼育から始まり、75年に同牧場を創業。その後、95年にはホルスタインを60頭まで飼育できるようになったが、同時に「県になじみのない付加価値の高い良質な牛乳を生産したい」と考えるようになった。
「全国からさまざまな牛乳を取り寄せて、飲み比べていた時にガンジー牛乳と出合いました。どれよりもコクがあり、スッキリとして飲みやすく、新潟の人にもこの牛乳を味わってほしいと思いました」と勉さんは当時を振り返る。
97年に県外の牧場から生後1カ月のガンジー牛の子牛を譲り受け「みちる」と名付けた。飼育方法は、ホルスタインと似ているものの、乳は搾りにくく、時間を要するなど苦労も多かったという。現在、子牛を含めガンジー牛だけを17頭飼育しており、勉さんが生産部門、健吾さんが販売部門を担っている。
「ホルスタインを飼育していた時は、搾乳量を重要視していましたが、ガンジー牛を飼育している今は、どうしたらおいしい牛乳が生産できるかという気持ちに変わりました。今後も地域の特産として魅力を発信していきたいですね」と勉さんは意気込む。
健吾さんは「今秋からアイスクリームの移動販売車を導入しました。加勢牧場のガンジー牛乳の味を全国の皆さんに知ってもらえるように努力していきます」と夢を話す。
▽商品の問い合わせ先=「ガンジージェラート みちる」(刈羽村刈羽4278番3「至福の時間」内、電話0257・31・8123)▽営業時間=午前10時~午後6時▽定休日=毎週水曜日
(金子亮)

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