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にいがた版 2017年11月4週号

ポップコーン用トウモロコシを栽培・加工
安定収入源に有望

佐渡アグリカルチャーシップ(有) 佐渡市

「佐渡産の原材料を使用した『大野さんのポップコーン』をたくさんの人に味わってもらいたいですね」と話すのは「佐渡アグリカルチャーシップ有限会社」代表の安田清一さん(69)。同社では、休耕地で栽培したトウモロコシをポップコーンに加工し、販売している。


休耕田で栽培したトウモロコシを収穫

 

 

 
「大野さんのポップコーン」

佐渡市新穂大野にある佐渡アグリカルチャーシップでは、水稲32㌶、転作田での切り花リンドウ20㌃と、アスパラガス20㌃、トウモロコシ30㌃を生産し、安心・安全な作物を販売している。「年間を通して安定した収入を確保しよう」と、4年ほど前から休耕地で栽培したトウモロコシを原料にポップコーンの加工・販売を行っている。
トウモロコシは、稲作の忙しい時期と競合せず、水やりもほとんどいらないため比較的栽培しやすい。収穫して十分に乾燥すれば、一年中、加工・販売できるというメリットがある。専門的な機械を使う作業がほとんどないため、少人数でも収穫でき、手間やコストを抑えることができるのが魅力だ。
ポップコーンの味付けは、同市相川地区のミネラル豊富な海水をまきで長時間たき上げる昔ながらの製法で作った塩を使っている。また、同市金井地区の「佐渡バター」をふんだんに使用するなど、無添加で程良い塩味とほのかなバターの風味を生かしたポップコーンを製造している。
ポップコーンのパッケージは、島内のデザイナーにデザインを依頼。同社の公式キャラクター「大野さん」の顔が大きく印刷され、インパクトのあるデザインとなっている。大野さんはLINEスタンプにもなっており、日常会話や農作業のコミュニケーションに利用できる。
安田さんは「島内消費だけでは農産物が余ってしまうため、島外への流通経路の開拓が必要不可欠です。農産物の品質向上と佐渡産のブランド化につながるよう、生産・加工を行っていきたい」と意欲満々だ。
(渡部奎奈)

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