NEWS & INFORMATION

ニュース

にいがた版 2018年11月4週号

日本ナシ、西洋ナシ、モモ
目指すは20㌶

岩福農園 岩本 国幸さん 三条市

「今年の『ル レクチエ』は、夏の少雨と秋の日照不足から小玉傾向ですが、しっかりと甘味を感じられ、新潟県の誇るル レクチエが出荷できます」と話すのは、三条市代官島で日本ナシ5㌶、西洋ナシ2㌶、モモ0.7㌶を栽培する「岩福農園」4代目の岩本国幸さん(44)。果物の高品質生産を保持しながら、長期計画による栽培面積の拡大を行い、大規模農業に取り組んでいる。

(11-4)トップ「大久保隼人」

「大規模農業に力を入れ、地域農業の振
興に貢献していきたいです」と岩本さん

(11-4)トップ「大久保隼人」 (2)

自家予冷庫で細かな品質管理が可能

 

 

岩福農園は、岩本さんの両親と妻、従業員4人の計8人で経営しており、低農薬農法や独自の有機肥料による土作り、新潟県で初めてナシのハウス栽培を始めるなど、先駆的な試みを取り入れている。
2.4㌶だった栽培面積は10年間で5㌶まで拡大し、近年では、新潟県の特産品であるル レクチエの栽培面積拡大にも力を入れている。
栽培面積の拡大は、収穫量の増加だけが目的ではない。農家の高齢化、後継者不足により放棄される耕作地が増えている現状から「荒れた耕作地は病気の発生源となってしまうため、荒れる前に手を入れることで、病気を未然に防ぐことができます。結果的に農薬の使用軽減にもなります」と話す。
収穫したル レクチエは、約1カ月間、共同の予冷庫の中で熟成させてから出荷するが、岩本さんは自家予冷庫の施設を建設。「自家予冷庫を持つことで、きめ細やかな品質チェックができ、熟成のコントロールも可能になりました」と、販売先からの多様なニーズに応えるためのサービスにも手を抜かない。
将来的には、栽培面積を20㌶まで拡大すること、さらに、障害者を雇用し、福祉と連携することも考えているという岩本さん。「これからも、果樹栽培を追求し続けるプロフェッショナルを目指すことはもちろんですが、販売先からの多様な要望にも応えられるよう、安定的な規模拡大を実現したいです」と今後の目標を話す。
(大久保隼人)

to_top