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にいがた版 3月2週号

イノシシ被害防止へ一丸

大野 久人さん 阿賀野市

近年、イノシシによる農作物被害が多発している阿賀野市。同市ではイノシシによる被害を減らすため、集落環境診断を行うなど、地域住民が主体となった被害防止に励んでいる。

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鳥獣被害対策実施隊

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集落環境診断では地図を使って
被害状況を共有

「阿賀野市のイノシシは、人間に恐怖を感じていません。私も襲われそうになりました」と話すのは、同市で鳥獣被害対策実施隊隊長(※)を務めている村杉地区の大野久人さん(68)。同市では、以前からニホンザルによる農作物被害が発生していたが、2016年からイノシシによる畑・水田への被害が出始めた。
出没・目撃情報が増えていることから、個体数が急激に増加していると考えられている。山中だけでなく、国道290号線沿いでも目撃情報があり、近隣住民も危機感を感じているという。
同市の村杉・大日地区では、獣害対策として「集落環境診断」を実施した。同診断では、地域住民・行政・専門家が獣害の悩みを共有し、集落の被害状況から原因などを調査確認。グループワークを通して、地域に合った対策を検討した。
今まで農林業とは無関係だった地域住民も一緒に話し合うことで、地域が自発的・主体的に獣害対策を進めることができる。
同診断の中で、地域住民が真っ先に取り組もうと考えたのが森林の整備だ。同地区の地図を用いて、目撃情報からイノシシの出没状況を確認。出没が多い場所の草刈りを実施し、見晴らしを良くした。その結果、毎週出没していたイノシシが出なくなったという。
大野さんは「人身被害が発生してからでは手遅れになります。駆除・捕獲だけでは被害は防げません。地域住民が主体となって森林を整備するなどして、イノシシ被害を減らしていきたいです。また、獣害で悩んでいる他の地域でも集落環境診断を実施し、獣害対策について地域住民で話し合い、地域力を高めてほしいです」と希望を話す。
※鳥獣被害対策実施隊は、鳥獣被害対策の現場を担うため、各自治体が組織することができる。自然や鳥獣に関する知識や捕獲に関する資格のある猟友会員が主な構成員となることが多い。
(内田優駿)

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