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にいがた版 2020年7月1週号

野菜を主軸に計画的な栽培体系
経営安定を実感

水品 雅嗣さん 十日町市

長ネギ75㌃、ナス15㌃、その他野菜50㌃、野菜苗12万ポット、水稲4.5㌶を家族4人と従業員2人で栽培している十日町市新町新田の水品雅嗣さん(40)。10年前にタバコ栽培をやめて野菜中心の栽培体系に切り替え、経営の安定に成功した。

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土寄せ作業に汗を流す水品さん

「10年前の春に父が倒れた時は大変でした。その頃はタバコの栽培もしていて、一番忙しい時期だったので、みんなで何とか乗り切ったという感じですね」と水品さんは話す。
タバコは年間を通して忙しいだけでなく、乾燥するまで収入が分からない作物。収入の安定と作業分散を考えて、タバコ栽培をやめ、野菜中心にしたという。
「作物を変えた当初は、JAや農業普及指導センターなどに話を聞きながら、試行錯誤しました。今では知人の養豚農家から年間約30㌧の堆肥を仕入れ、土づくりにもこだわっています」と自信を見せる。
長ネギの収穫1カ月前から、害虫や病気を防ぐため、1週間から2週間でローテーションを組んで薬剤を変えて散布し、品質を保っている。長ネギは暑さで成長が停滞しても、出荷を遅らせることができるが、ナスは水がないと全く育たないので、大変だという。
水品さんは就農前、農業をするつもりはなく、東京で仕事をしていた。家族から「農業を手伝ってほしい」との声もあり「いずれは誰かがやらなければ」と覚悟を決め、22歳の時に就農した。
「初めの頃は農業をしたくなかったのですが、みんなに教えてもらい、助け合っているうちに仲間もできました。今になってみると農業をやって良かったです」と笑顔で話す。
「今後はJAのねぎ出荷施設ができる予定なので、早出しに向けての取り組みも行っています。新しい品種も取り入れ、もう少し作付面積を増やせればと思っています」と水品さん。「水稲では直播栽培を試みたところ、作業を省力化することができたので、このやり方が定着すれば、作付面積をもう少し増やせるのではないかと考えています」と意欲的だ。
(阿部美香)

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