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土づくり重視し高品質ブドウ(2021年9月1週号)

土づくり重視し高品質ブドウ

新潟市

化学肥料を使用せず、発酵有機肥料で安全・安心なブドウを栽培している新潟市西蒲区小吉の「越乃又蔵ぶどう園」。宮内庁に30年近く納品しており、全国の消費者から「おいしい」と好評を得ている。

シャインマスカットを収穫する小林さん
越乃又蔵ぶどう園自慢の巨峰とシャインマスカット

 同園のブドウの栽培規模は1.2㌶と大規模のため、ハウス栽培(加温・無加温)と露地栽培で作業の効率化を図っている。代表を務める小林直樹さん(72)は、妻と娘と共に経営。出荷作業時には、研修生や短時間労働者を雇用する。

 土づくりには特に力を入れ、土壌診断や発酵有機肥料を使用することで、糖度が高く安全・安心なブドウ作りに励んでいる。

 小林さんの父が元々、農業を営んでいたが、1970年の減反政策により、水稲からブドウへ転換したことが開園のきっかけとなった。小林さん自身は、トヨタ自動車で営業をしていたが、「トヨタで学んだことを農業に生かしたい」と2002年に父の後を継ぐことを決意した。

 「農業は自然が相手なので、気候に合わせた栽培管理が非常に難しい」と小林さん。今年は開花時期の低温のため、無核果が多く出てしまったという。

 収穫したブドウは直売のほか、小売店や生協にも出荷し、全国から注文が殺到する。メイン品種は「巨峰」や「シャインマスカット」だが、今後は皮ごと食べられる赤系の品種に取り組んでいきたいという小林さん。

 中でも、食べ比べ詰め合わせセットは、人気の商品だ。「ル レクチエ」やイチジクも栽培しており、加工品としてドライフルーツの販売も行っている。

 「お客さまから『おいしい』と言ってもらったときが一番うれしいですね」と笑顔の小林さん。今後は「人気が高いシャインマスカットに力を入れたいですね」と笑顔で話していた。

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