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米袋に新たな価値 丈夫、長持ち(2023年2月1週号)

 南魚沼市の「m.u.k Lab 南魚沼米袋研究所(代表=川島亜紀子さん)」は、大量に出る使用済みの米袋を再利用し「米袋バッグ」を製造。米袋になじみのない県外の人や海外の人からも土産物として人気となっている。

m.u.k Lab 南魚沼米袋研究所

商品を手にする川島さん。「地域全体で環境問題に関心を持ってほしい」と話す
バッグとポーチ

 同研究所は農家や作家などが集まり、本来捨てられるものを作り替えて新たな商品として再利用する「アップサイクル」活動に取り組む。農家から毎年出る使用済みの米袋を再利用することを考えついた。

 商品開発に当たり、米袋が丈夫にできている点に注目。特徴を生かしたバッグを製作した。外見は「新潟米」や「魚沼コシヒカリ」などの文字を前面に出すことで、インパクトを与えている。また、内側には布を縫い付けて耐久性を上げ、2年以上使い続けても壊れないほど丈夫だ。

 見た目の影響と耐久性、エコバッグの普及で、イベントなどに出品すると人だかりができるほどの人気商品となっている。「購入者はもとより、商品を見た人に廃棄されるものが再利用できる。また、自分でもできることに気付いてもらえたら」と話す川島さん。

 現在、バッグの製作には子育て中の女性を応援するNPO法人「みんなの庭」と協力し、育児中の人や冬期間で仕事がない人の収入源にもなっている。

 ▼エコ意識が地域に浸透

 バッグは一つ一つ丁寧に手作りされ、細かな作業と技術が必要だが、自分の家の米袋で作ってみたいという人にも作り方を教えたり、近所の人が使い終わった米袋を持参したりするなど、地域にエコに対する意識が広まってきているという。

 また、ワークショップや学校に出向いて子供向けの製作体験も企画。「体験を通じて環境問題だけでなく、農業や食育にも興味を感じてほしい」と川島さんは笑顔で話す。

 商品はインターネットでも購入可能。バッグのほかにポーチやストラップなどラインアップは豊富だ。

 ▽m.u.k Lab南魚沼米袋研究所=URL:https://minna-niwa.stores.jp

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