自家産シソの葉でジュース 香りと甘さで評判に(2023年8月1週号)
新潟市西区の「むらさきfarm」代表・仲由〈なかよし〉ひと美さんは、農家仲間の樋口由美子さんと、自家栽培したシソの葉を使ったシソジュース「しそっ娘〈こ〉ちゃんジュース」を製造・販売している。季節限定で販売されるしそっ娘ちゃんジュースは香りが良く、酸っぱさ抑えめで甘さがあり、おいしいと評判。交流サイト(SNS)や口コミなどでも広まり、人気商品となっている。
義母が家で作っていたシソジュースが好きだった仲由さん。義母が高齢で作るのをやめることになり、レシピを教わり手作りするようになった。
完成したシソジュースをおすそ分けしたところ評判で「いっぱい作って売ってほしい」と言われたのがきっかけで、2019年に樋口さんとむらさきfarmを立ち上げ、本格的に加工を始めた。
現在、10㌃の畑で「かおりうらしそ」という香りの強い品種を栽培し、6月から8月の期間で収穫と加工を行う。「新鮮さが大事なので、収穫したシソはすぐに加工しています」と仲由さん。シソは病害虫が発生しにくく、肥培管理の苦労は少ないが、4月ごろの定植後の霜のほか、炎天下の水やり作業や雑草管理は大変だ。
シソの栽培から、ジュースの製造、ペットボトルのラベル張りまで全て手作業行っていて、今年は500㍉㍑のペットボトル5千本の販売を目標にしている。
「販売するまでには、いろいろな苦労がありました。それでも気が合う仲間がいたから、乗り切れています」と笑顔で話す2人。一方で「ペットボトルの価格高騰や、手作業のため増産体制が難しいことなど悩みも多い」と課題を話す。
商品は市内のJA農産物直売所や「道の駅」などに出荷するほか、居酒屋やジェラート店とのコラボも行っている。また、新たにハーブ茶「しそっ娘TEA」も開発し販売を開始した。
「お茶は糖分を気にしている方にお薦めです。ジュースとお茶を、さまざまなシーンで飲み分けてください」と声をそろえる。