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冬場の収入確保にサツマイモ(2024年1月3週号)

 新潟市南区東笠巻の「株式会社アグリおおわし(代表取締役・吉田信一さん=64歳)」は、水稲12㌶、鉄骨とパイプハウス13棟でトマト・キュウリを栽培するほか、同市西区のブランドサツマイモ「いもジェンヌ」を30㌃栽培。冬場の収入源の確保を図り、経営の安定に努めている。

「甘味が強くしっとりとした、いもジェンヌを食べてください」と話す吉田さん(中央)
いもジェンヌの出荷作業に汗を流す

 個人経営をしていた吉田さんは、地域の農地の受委託がスムーズにできるように2017年1月に同社を設立。地域農業を守っている。

 吉田さんがサツマイモの栽培に取り組んだのは、西区の親戚から畑の管理を依頼された際、以前に研修会で聞いた、いもジェンヌのことを思い出したのがきっかけ。品種は西区で栽培されているサツマイモ「べにはるか」で、11年にブランド化され販売されている。

 「サツマイモの栽培は、トマトやキュウリの野菜栽培とは勝手が違い苦労しました。また、自宅のある南区から畑までの距離があり、管理作業が大変です」と話す。

 10㌃から栽培を始めたサツマイモは現在、30㌃まで面積を拡大し昨年は約8㌧を収穫した。

 いもジェンヌは定植する期間が決まっていて、根が活着するまでの1週間は水やりが欠かせず、その後の管理作業も手を抜くことができない。「苗を定植して1週間が大事な時期ですが、トマトとキュウリの収穫時期が重なり、作業のやり繰りが大変で忙しい日が続きます」と吉田さんは話す。

 収穫したサツマイモは、作業場で乾燥、つる切りを行い1~2カ月の追熟期間の後、目合わせや試食検査を経て出荷となる。

 「昨年は猛暑の影響のためか、形が不ぞろいで残念な結果でしたが、ブランド維持のためにほかの生産者と交流を深め情報を共有し、品質の良いものを作っていきたいです」と吉田さんは笑顔を見せる。

 

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