春カブ「ゆきわらし」/肥大力優れ、柔らかく(2025年5月3週号)
「肌の奇麗な春カブが取れた時は、うれしいですね」と話すのは、新潟市西区谷内にある「砂丘の愛(めぐみ) やまもと農園」の山本雄一さん(51)。同園では山本さんの両親と妻のほかに、パートを雇い、春カブ「ゆきわらし」を80㌃で栽培している。


祖父の代から続く専業農家で、自身も農業大学校卒業後に就農した。
圃場のある西区赤塚地区は砂丘地で、夏に取れる葉タバコやスイカの生産が盛んな産地だ。そんな中、農協や普及センターの勧めもあり、春の収入源として50年ほど前に父が春カブ栽培を始めた。
同園ではハウス栽培と露地栽培を組み合わせる。ハウスでは1月下旬に播種。2月下旬にトンネル被覆を行い、4月中旬から収穫する。露地では2月上旬に種を播く。その後トンネルをかけ、4月下旬に収穫を迎える。春カブは暑さに弱い作物のため、生育適温を維持して栽培できるよう、トンネル管理には注意を払う。
出荷時期の4月から5月は、午前3時半からカブを収穫。山本さんのゆきわらしは肥大力に優れ、柔らかくておいしいと評判だ。「今後も消費者の皆さんに『おいしい』と言ってもらえるよう、春カブ栽培を頑張っていきたいですね」と話している。