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地元農産物提供する「農家レストラン縁」(2025年7月4週号)

南魚沼市にある「株式会社スノーケースデザイン」の取締役を務める腰越(こしごえ)美幸さん(42)は、2021年から湯沢町大源太で「農家レストラン縁(えん)」を営む。開店した理由は「地元の農産物を大切にしたい。食材の新鮮さや旬の味覚を味わってほしい」という思いから。交流サイト(SNS)やホームページ(HP)で情報を発信し、旬の地元食材が味わえると県内外の来客者から好評だ。

「湯沢町の歴史と文化を視覚的にも楽しんでいただけたら」と腰越さん
自家産コシヒカリと汐銀鮭の陶板焼き


 同店のある大源太湖を望む一帯は「大源太キャニオン」と呼ばれ、春から秋にかけてカヤックや立ちこぎのサーフボードのサップ、キャンプなどで多くの観光客が訪れ、気軽に自然が楽しめるスポットだ。

 同店は湖畔にあり、地元の新鮮な食材を使用した料理が自慢のレストラン。腰越さんは、水稲3㌶、畑作物50㌃を栽培する農家の後継者で「コロナ禍だったため、このまま開業して安定経営できるか不安でした」と開店当時を振り返る。

 提供する料理は、四季折々の旬を迎えた自家栽培の食材を使用した郷土料理と創作料理。旬の素材が自家産「コシヒカリ」を引き立たせる。春は地元の山林から豊富に採れる山菜を中心に、地元産大豆を使った伝統的な製法で作った田舎みその料理、夏は自家栽培した「かぐら南蛮」やナス、トマトなどの化学農薬不使用の野菜を食材にした料理などが楽しめる。

 「冬のうちに雪の下にさらされた山菜は、苦みやアクが抑えられ、うまみをより濃く味わえますよ」と地元の食材に自信を持つ。

 同店は地域の伝統や文化も発信しており、古民家を改装した昔ながらの和風の内装だ。天井の太い梁(はり)から、昭和時代に使われていた芋洗い器の照明やちょうちんがぶら下がり、いろりをテーブルに代用。器には湯沢町の伝統工芸品が使用されている。

 「地元の人々はもちろん、観光客にも湯沢町をもっと知っていただき、愛されるレストランを目指しています」と腰越さん。湯沢町の魅力を訪れる人々に伝えている。
 ▽HP=https://www.noukarestaurant.com/

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